基本情報技術者試験と情報セキュリティマネジメント試験、どっちを先に受けるべきか悩んでいませんか。
どちらも国家試験で同じレベル2に分類されているため、余計に迷ってしまいますよね。
この記事では、両試験の難易度・出題範囲・活かせるキャリアを徹底的に比較し、あなたの目的に合った選び方を解説します。
- FEとSGの難易度差と合格率の実態がわかる
- 出題範囲の違いを一覧表で比較できる
- 目的別にどっちを先に取るべきか判断できる
- ダブルライセンス戦略の具体的な進め方がわかる
基本情報と情報セキュリティマネジメントの難易度・範囲を比較

試験制度上のレベルは同じ「レベル2」
IPA(情報処理推進機構)が定める共通キャリア・スキルフレームワーク(CCSF)では、基本情報技術者試験(FE)も情報セキュリティマネジメント試験(SG)もレベル2に位置づけられています。レベル1がITパスポート、レベル3が応用情報技術者試験ですので、ちょうど中間に当たる位置ですね。
ただし、同じレベル2だからといって難易度が等しいわけではありません。FEはプログラミングやアルゴリズムなど技術的な問題が出題されるのに対し、SGはセキュリティ管理やリスク分析が中心です。つまり問われる能力の方向性がまったく異なるということですね。
ここを理解しておかないと「同じレベルだから同じ難しさだろう」と誤解してしまいます。レベル分類はあくまで対象者像の目安であり、試験の体感難易度とは別物だと覚えておいてください。
合格率から見る実際の難易度差
数字で比較すると、SGの合格率はおおむね50〜60%台で推移しているのに対し、FEの合格率は25〜40%程度です。単純に合格率だけを見れば、FEのほうが2倍近く難しいと言えます。
もちろん合格率だけで難易度を語るのは危険です。受験者層が違いますからね。FEはIT系の学生やエンジニア志望者が多く受験するのに対し、SGは事務職や管理部門の方も多く受験しています。つまりFEは「ある程度勉強している人が受けても落ちる」レベルであり、SGは「しっかり対策すれば受かりやすい」試験だと考えてよいでしょう。
CBT方式に移行してからは通年で受験できるようになったため、以前よりも合格率は上がる傾向にあります。それでもFEとSGの差は依然として大きいので、初心者の方はSGから挑戦するほうがハードルは低いですね。
| 項目 | 基本情報(FE) | 情報セキュリティマネジメント(SG) |
|---|---|---|
| 合格率 | 約25〜40% | 約50〜60% |
| 勉強時間目安 | 150〜300時間 | 100〜200時間 |
| 受験方式 | CBT(通年) | CBT(通年) |
出題範囲の決定的な違い
FEの出題範囲はテクノロジ系・マネジメント系・ストラテジ系の3分野にわたり、特にテクノロジ系の比重が高いのが特徴です。アルゴリズム、プログラミング、データベース、ネットワーク、ハードウェアなど、ITの基礎を幅広くカバーしなければなりません。
一方SGは、情報セキュリティ分野に特化した試験です。暗号技術、認証、マルウェア対策、情報セキュリティ関連の法規、リスクマネジメントなどが中心となります。テクノロジの知識も問われますが、あくまでセキュリティに関連する範囲に限られます。
つまりFEは「広く浅く」、SGは「狭く深く」という構造ですね。プログラミングやアルゴリズムが苦手な方にとっては、SGのほうが取り組みやすいと感じるはずです。逆に「ITの全体像を把握したい」という方にはFEが向いています。
- FE: テクノロジ・マネジメント・ストラテジの3分野を横断的に学ぶ
- SG: 情報セキュリティに特化し深い知識を身につける
- FEにはアルゴリズム・プログラミングの科目がある
- SGには科目B(事例問題)でインシデント対応力が問われる
試験形式と時間配分の違い
FEは科目A(90分・60問)と科目B(100分・20問)の2部構成です。科目Aは四肢択一の知識問題、科目Bはアルゴリズムやプログラミングの実践的な問題が出題されます。特に科目Bはトレースやロジックの理解が必要なので、慣れていないと時間が足りなくなりがちです。
SGも科目A(60分・48問)と科目B(60分・12問)の2部構成ですが、FEと比べると試験時間が短めです。科目Aはセキュリティに関する知識問題、科目Bは長文の事例を読んでセキュリティインシデントへの対応を考える問題です。
SGの科目Bは長文読解力が求められるため、国語力に自信がある方には有利ですね。一方FEの科目Bはプログラミング的思考が必要なので、論理的に考えるのが得意な方に向いています。どちらの試験形式が自分に合っているかも選択の重要な判断材料になりますよ。
対象者像とキャリアへの影響
FEの対象者像は「高度IT人材となるために必要な基本的知識・技能を持つ者」、つまりエンジニアやプログラマーを目指す方です。IT企業への就職・転職では非常に評価される資格であり、特に新卒採用では大きなアドバンテージになります。
SGの対象者像は「ITの安全な利活用を推進するための基本的知識・技能を持つ者」です。こちらはエンジニアに限らず、一般企業の情報システム部門、総務、法務など幅広い職種で評価されます。セキュリティ人材の需要が高まっている今、SGの価値は年々上がっていますね。
キャリアパスという観点では、FEは応用情報技術者試験や高度試験へのステップになります。SGは情報処理安全確保支援士(登録セキスペ)への足がかりとして位置づけられています。将来どの方向に進みたいかによって、最適な選択が変わってくるわけですね。
なお、基本情報技術者試験は立派な国家資格です。詳しくは基本情報技術者試験が国家資格である理由をご覧ください。
- FE → 応用情報 → 高度試験(ネスペ・データベースなど)
- SG → 情報処理安全確保支援士(登録セキスペ)
- FEはエンジニア職の登竜門として広く認知
- SGはセキュリティ人材不足を背景に需要拡大中
目的別の選び方とダブルライセンス戦略

エンジニア志望ならFEが最優先
将来エンジニアやプログラマーとして働きたいなら、迷わずFEを選びましょう。IT企業の求人票を見ると「基本情報技術者試験合格者歓迎」という記載は非常に多いですが、SGが記載されているケースは少数派です。
FEで学ぶアルゴリズムやデータベースの知識は、実務で直接役立ちます。プログラミングの基礎概念も身につくので、入社後の研修や実務にもスムーズに入れるようになりますね。
また、FEに合格していると応用情報技術者試験への挑戦もしやすくなります。応用情報との違いや難易度については基本情報と応用情報の比較記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
さらに、FEの勉強を通じてIT全般の基礎知識が身につくので、どの分野に進むにしても土台になります。「まだ専門分野が決まっていない」という方こそ、FEから始めることをおすすめしますよ。
非エンジニアや管理部門ならSGが最適
エンジニア以外の職種、たとえば総務・法務・経理・営業といった部門で働いている方にはSGが最適です。情報セキュリティはすべての部門に関わるテーマであり、SGの知識はそのまま日常業務に活かせますからね。
近年は企業のセキュリティインシデントが増加しており、「情報セキュリティを理解している人材」の需要は業種を問わず高まっています。SGに合格することで、社内でのセキュリティ推進役としてのポジションを確立できる可能性もありますよ。
また、SGはプログラミングやアルゴリズムが出題されないため、文系出身の方でも取り組みやすいのが大きなメリットです。FEの科目Bで出題される擬似言語の問題に苦手意識がある方は、まずSGから取得するのが賢い選択ですね。
さらにSGは勉強時間の目安が100〜200時間程度と、FEの150〜300時間と比べて短めです。仕事をしながら資格取得を目指す社会人にとって、この差は大きいのではないでしょうか。
- プログラミング不要で文系でも取り組みやすい
- セキュリティ知識は全職種で即戦力になる
- 勉強時間がFEより短く社会人に向いている
- セキュリティ人材の需要増で資格の価値が上昇中
ITパスポートからのステップアップ
ITパスポートに合格済みで次のステップを考えている方は、自分の将来像に合わせて選ぶのがベストです。ITパスポートで学んだ基礎知識は、FEにもSGにもしっかり活きてきます。
ITパスポートからFEへのステップアップは、テクノロジ分野の深掘りが必要になります。特にアルゴリズムやプログラミングは、ITパスポートではほぼ触れない領域なので、新しい学習が必要です。ITパスポートとの違いについてはITパスポートから基本情報へのステップアップ記事で詳しく解説しています。
ITパスポートからSGへのステップアップは、セキュリティ分野を重点的に学ぶことになります。ITパスポートで学んだセキュリティの基礎知識がそのまま土台になるので、比較的スムーズに進められるでしょう。
もし「とにかく早く国家資格をもう1つ取りたい」という方であれば、合格率が高くて勉強範囲が絞られるSGを先に取るのが効率的です。一方「じっくり腰を据えてIT力を底上げしたい」なら、FEに挑戦するほうが得られるものは大きいですね。
両方取るダブルライセンスの進め方
実は「どっちか」ではなく「両方取る」という選択肢もあります。FEとSGの両方を持っていれば、技術力とセキュリティ知識を兼ね備えた人材として高く評価されます。実際にダブルライセンスを目指す方は増えていますよ。
順番としては、先にSGを取得してからFEに挑戦するルートがおすすめです。理由は3つあります。まずSGのほうが合格率が高いため、成功体験を積みやすいこと。次にSGで学んだセキュリティ知識はFEの科目Aでもそのまま活かせること。そして短期間で1つ目の国家資格を取得できるため、モチベーションを維持しやすいことです。
逆にFEから先に取るルートもメリットがあります。FEの広範な知識があれば、SGの勉強が非常にスムーズに進みます。FEのほうが難しいため、先に難関を突破しておくことで精神的な余裕も生まれますね。
どちらのルートを選ぶにしても、CBT方式で通年受験できるようになった今、半年以内に2つ取得することも十分に現実的です。無料で実力チェックができる基本情報技術者試験の学習アプリを活用して、まずは自分の現在地を確認してみてください。
- 初心者・文系: SG → FE の順で段階的にレベルアップ
- 理系・プログラミング経験者: FE → SG で効率よく取得
- 社会人で時間が限られる: SG単体でまず1つ確保
- 学生でじっくり取り組める: FEから挑戦して基礎固め
まとめ
基本情報技術者試験と情報セキュリティマネジメント試験は、同じレベル2でも方向性がまったく異なる資格です。エンジニアを目指すならFE、セキュリティ知識を武器にしたいならSG、そして余裕があれば両方取るのが最強の戦略ですね。
迷ったときは「自分が将来どんな仕事をしたいか」を軸に考えてみてください。技術を深めたいならFE、セキュリティを軸にキャリアを築きたいならSG、まだ方向性が定まっていないなら幅広い知識が身につくFEがおすすめです。
どちらの試験もCBT方式で通年受験が可能ですので、思い立ったらすぐに挑戦できます。この記事を参考に、まずは自分に合った試験を選んで合格を目指してみてくださいね。

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