基本情報技術者試験のストラテジ系は、経営や企業活動とITの関係を学ぶ分野です。用語を覚えるだけでなく、似た手法の違い、問題文の条件、会計の計算を分けて練習すると取り組みやすくなります。
「ストラテジは20問で固定」「暗記だけで合格点を確保できる」と決めつけるのは避けましょう。この記事では範囲と採点の考え方を整理し、用語の比較と計算の具体例から学習手順を紹介します。
基本情報のストラテジ系を整理する

画像は3つの学習領域を示す生成イメージです。実際の試験問題や公式の分類図ではありません。
企業と法務・経営・システムの3分野
| 大分類 | 学ぶ内容の例 | 演習で確認したいこと |
|---|---|---|
| 企業と法務 | 組織・会計・知的財産・契約など | 用語の対象、条件、計算の単位 |
| 経営戦略 | 分析手法・マーケティング・事業戦略など | 何を比較・評価する手法なのか |
| システム戦略 | 業務分析・システム企画・調達など | 業務の課題とIT化の目的の関係 |
範囲の正本はIPAの試験要綱・シラバスです。掲載中の版と改訂内容を確認し、手元の教材にない語句は補ってください。法務だけ、経営分析だけといった偏りを避け、まずはどの分野で間違えるのかを調べます。
固定配点や正答率で点数を決めない
科目Aは60問ですが、ストラテジ系が常に20問、1問の配点が一定、20問正解で全体の3分の1になる、と断定できる仕組みではありません。基本情報はIRT方式で評価点を算出します。
IPAの試験要綱は、科目A・Bそれぞれの評価点が基準点以上で合格としています。各科目は1,000点満点中600点が基準ですが、単純な正答率60%と同じ意味ではありません。問題集の正答率は復習の目安として使い、本番点数の換算表にしないでください。
ストラテジ系が得意でも、科目A全体や科目Bの不足を自動的に補えるわけではありません。全体の配分は基本情報の科目Aの学習手順と合わせて考えましょう。
似た手法は比較する軸で覚える
| 用語 | 着目すること | 取り違えやすい点 |
|---|---|---|
| SWOT分析 | 内部の強み・弱みと外部の機会・脅威 | 良い出来事をすべて強みにしない |
| PPM | 市場成長率と相対的市場占有率 | 売上の大小だけで分類しない |
| BSC | 財務・顧客・内部プロセス・学習と成長 | 財務指標だけの評価ではない |
| BPR | 業務プロセスを抜本的に見直す | 単なる外部委託と区別する |
| BPO | 業務を外部へ委託する | 業務改革そのものと区別する |
たとえば「自社の技術者が持つ専門知識」は内部の強み、「新しい市場の拡大」は外部の機会として整理できます。同じ「有利な要素」でも、会社の内か外かを先に判定するのがSWOTの練習になります。用語の定義を隠して、短い事例を分類してみましょう。
基本情報のストラテジ系を演習する
法務は条件と対象を対応させる

法務では、法律名と一行の説明を覚えただけでは、具体的な場面で迷うことがあります。著作権・特許権・商標権なら、何を保護するかを分け、問題文の対象が文章・発明・標識のどれかを確かめます。
法改正や用語変更があるため、古い教材の表現をそのまま現行ルールと考えないでください。学習では現行シラバスと教材の説明を照合し、実際の業務の適法性まで試験知識だけで判断しないことも大切です。分野の整理は基本情報の法務分野の学び方で補えます。
会計の計算は小さな例題から
ストラテジ系には会計などの計算もあります。「暗記だけだから計算は捨てる」と決めず、文章の条件を式に移す練習をしましょう。次は損益分岐点の学習用の仮定です。
| 与えられた条件 | 仮の数値 |
|---|---|
| 固定費 | 120,000円 |
| 1個の販売価格 | 2,000円 |
| 1個の変動費 | 800円 |
1個売ると固定費の回収に充てられる金額は、2,000−800=1,200円です。固定費120,000円を回収するには、120,000÷1,200=100個の販売が必要になります。この条件なら、100個の時点で売上と費用が等しくなります。
公式だけでなく、「数量を聞かれているか、売上高を聞かれているか」「1個あたりか、合計か」も記録します。条件が違う例は基本情報の損益分岐点の計算で確認してください。
誤答から暗記と計算を分ける
- 用語が分からない:定義・対象・似た語との違いを1枚にまとめる
- 条件を読み違えた:問題文で判断に使った箇所を記録する
- 計算を誤った:単位と式のどの段階で間違えたか残す
- 迷って正解した:理由を説明できるまで復習対象にする
最初からすべての用語カードを作る必要はありません。問題を解いて説明できなかった語を追加し、翌日以降に答えを隠して言い直します。計算問題は答えの数字ではなく、条件を替えても同じ手順で解けるかを確かめてください。
なお、当サイトの基本情報技術者試験学習アプリでもストラテジ系の用語を学習できます。
まとめ:暗記・条件・計算を分けて復習
基本情報のストラテジ系は、企業と法務、経営戦略、システム戦略を全体で捉え、用語の区別と具体例をつなげて学びましょう。固定の出題数や配点を前提にせず、誤答の原因から復習内容を決めると、苦手なテーマにも取り組みやすくなります。


コメント
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[…] ストラテジ系の中でPPMがどこに位置づくかを確認したい場合は、基本情報のストラテジ系の出題分野と勉強法も参考になります。この記事では経営戦略全般へ広げず、PPMの判定に必要な軸と資金の流れを中心に扱います。 […]