基本情報技術者試験の勉強法を調べると、参考書、過去問、アプリ、講座、科目A、科目Bなど、やることが一気に出てきます。初心者ほど「結局どこから始めればいいのか」が見えにくくなりますよね。
ただ、基本情報は闇雲に長時間勉強すれば受かる試験ではありません。先に全体像をつかみ、科目Aで基礎を作り、科目Bで手を動かして考える練習を重ねると、独学でもかなり進めやすくなります。
この記事では、初心者が基本情報技術者試験に合格するための勉強法を、学習順・期間・科目別対策・失敗しやすい進め方までまとめます。今日から何をすればいいかが見えるように、実践順で整理していきます。
- 初心者は試験全体を先に把握する
- 独学は200時間前後を目安に計画する
- 科目Aは過去問反復で土台を作る
- 科目Bはトレース練習を早めに始める
基本情報技術者試験の勉強法の全体戦略

初心者は全体像から固める
基本情報技術者試験の勉強法で最初にやるべきことは、参考書を開くことではなく、試験の構造をつかむことです。基本情報は「科目A」と「科目B」に分かれていて、必要な力がかなり違います。科目Aは幅広いIT知識を問う試験、科目Bはアルゴリズムと情報セキュリティを中心に、問題文を読みながら処理を追う試験です。
ここを知らずに始めると、科目Aの暗記だけに時間を使いすぎたり、逆に科目Bを後回しにしすぎたりします。公式情報では、基本情報技術者試験はCBT方式で随時実施され、科目Aは90分60問、科目Bは100分20問です。最新の制度や出題形式は、必ずIPAの基本情報技術者試験ページで確認しておくと安心です。
| 区分 | 主な内容 | 勉強の方向性 |
|---|---|---|
| 科目A | テクノロジ、マネジメント、ストラテジ | 基礎理解と過去問反復 |
| 科目B | アルゴリズム、プログラミング、情報セキュリティ | 問題文の読解とトレース練習 |
| 共通 | CBT形式、時間配分、苦手分野の復習 | 本番形式に近い演習 |
初心者は「全部を完璧に理解してから問題を解く」よりも、「概要をつかむ、少し解く、間違えた分野に戻る」という往復型の勉強が向いています。基本情報の範囲は広いので、最初から一つの単元にこだわりすぎると、全体の進みが止まってしまうからです。まずは出題範囲の地図を持つ。これが最初の戦略です。
独学は200時間を目安にする
基本情報技術者試験を独学で受ける場合、初心者は200時間前後をひとつの目安にすると計画を立てやすいです。もちろん、ITパスポートの知識がある人、プログラミング経験がある人、大学や仕事で情報系を学んだ人なら、必要時間はもっと短くなることもあります。逆に、IT用語にほとんど触れていない人は、用語の理解だけで時間がかかることもあります。
大切なのは、最初から「最短合格」だけを狙わないことです。2週間や1ヶ月で合格できる人もいますが、それは既に土台があるケースが多いです。初心者が無理に短期合格を狙うと、科目Aの用語暗記が浅くなり、科目Bで問題文の意味がつかめずに止まりやすくなります。
勉強時間の考え方をもう少し細かく見たい方は、基本情報の勉強時間は何時間必要かを未経験別に解説した記事も参考にしてください。この記事では、全体戦略を中心に進めます。
| 経験レベル | 目安時間 | 優先すること |
|---|---|---|
| IT完全初心者 | 180〜250時間 | 用語理解、科目A基礎、科目Bの早期着手 |
| ITパスポート学習済み | 120〜180時間 | 科目Aの不足補強、科目B演習 |
| プログラミング経験あり | 80〜150時間 | マネジメント・ストラテジ暗記、セキュリティ |
独学では、勉強時間の多さよりも「いつ何をやるか」を決めておく方が効きます。たとえば、最初の2週間は参考書で全体把握、次の1ヶ月は科目Aの過去問、同時に週2回は科目B、最後の3週間は本番形式というように、役割を分けておきます。予定が崩れても、どの工程に戻ればいいか分かるので立て直しやすいです。
3ヶ月計画で迷いを減らす
初心者にとって扱いやすいのは、3ヶ月で合格ラインを目指す計画です。3ヶ月あれば、インプット、科目A演習、科目B演習、総復習を無理なく分けられます。短すぎる計画だと科目Bが薄くなり、長すぎる計画だと序盤に覚えた用語を忘れやすくなります。3ヶ月は、継続しやすさと記憶の維持のバランスが取りやすい期間です。

最初の1ヶ月は、参考書を最初から最後まで丁寧に読み切るより、全体を一周することを優先します。分からない用語があっても、まずは印をつけて先へ進みます。基本情報は同じ用語が別単元でも出てくるため、後から意味がつながることが多いです。初回で止まりすぎないことが、結果的に理解を早めます。
| 時期 | やること | 目標 |
|---|---|---|
| 1ヶ月目 | 参考書を一周し、科目Aの基礎問題を解く | 全体像と頻出用語をつかむ |
| 2ヶ月目 | 科目Aの過去問反復と科目Bのトレース練習 | 苦手分野を見つけて潰す |
| 3ヶ月目 | 本番形式の演習、間違いノート、時間配分確認 | 合格点を安定して超える |
独学で不安がある人は、計画を細かくしすぎない方が続きます。「月曜はテクノロジ、火曜はストラテジ」のような固定も悪くありませんが、仕事や学校の予定で崩れるとやる気が落ちやすいです。週単位で「科目Aを80問、科目Bを5問、参考書を2章」のように決めると、日ごとの調整がしやすくなります。独学全体の進め方は、基本情報技術者試験を独学で合格するための勉強法でも詳しく整理しています。
教材は最初の1冊に絞る
基本情報の教材選びでよくある失敗は、参考書、問題集、動画、アプリを同時に増やしすぎることです。教材が多いほど安心感はありますが、初心者ほど「どれも中途半端に進む」状態になりやすいです。最初は、説明が分かりやすい参考書を1冊選び、その本を軸にして学習を進める方が安定します。
参考書を選ぶときは、情報量の多さだけで決めない方がいいです。基本情報は範囲が広いので、分厚い本を選ぶと安心に見えますが、初心者には読み切るだけで負担になることがあります。最初の1冊は、図解が多い、科目Aと科目Bの両方に触れている、章末問題がある、最新版の制度に対応している。このあたりを優先すると失敗しにくいです。
- 最初の1冊は説明の読みやすさで選ぶ
- 問題集は科目Aを一周してから増やす
- 動画は分からない単元の補助に使う
- アプリはスキマ時間の演習用に使う
最初の1冊で迷うなら
基本情報を初めて学ぶ人は、解説がやさしく問題演習まで一冊で進められる参考書を選ぶと挫折しにくくなります。
教材を増やすタイミングは、「今の教材で何が足りないか」が分かってからで十分です。たとえば、科目Bのアルゴリズムだけ解説が薄いなら科目B用の参考書を足す。科目Aの暗記が弱いならアプリで反復する。模擬試験が足りないなら問題集を足す。この順番なら、教材選びが目的化しにくくなります。
過去問は早めに混ぜる
基本情報技術者試験の勉強法では、過去問を後半だけに回さないことが重要です。参考書を一通り読んでから過去問に入る人も多いですが、初心者ほど早めに問題へ触れた方が、何を覚えるべきかが見えます。最初は正答率が低くても問題ありません。むしろ、間違えた問題が自分専用の学習リストになります。
科目Aは、過去問反復が特に効果を出しやすいです。似た論点が形を変えて出ることが多く、間違えた選択肢の意味まで確認すると、単なる暗記ではなく理解につながります。1問解いたら、正解したかどうかだけで終わらせず、「なぜ他の選択肢が違うのか」まで確認すると伸びやすいです。
分からなくても止まりすぎず、今の実力で選択肢を選びます。
正解理由だけでなく、間違い選択肢の用語も確認します。
忘れかけたタイミングで再度解くと、知識が定着しやすくなります。
過去問を早めに混ぜると、参考書の読み方も変わります。すべての説明を同じ重さで読むのではなく、「この用語は過去問でよく出る」「この分野は自分が間違えやすい」と分かった状態で読めます。結果として、インプットの密度が上がります。今すぐ問題を解きたい方は、基本情報の過去問アプリで無料演習できます。
科目別の基本情報技術者試験の勉強法

科目Aは頻出分野を優先する
科目Aは出題範囲が広いので、全分野を同じ力で勉強しようとすると時間が足りなくなります。初心者はまず、テクノロジ系を中心に土台を作り、その後にマネジメント系とストラテジ系を暗記で拾う流れがおすすめです。テクノロジ系は科目Bにもつながるため、早めに慣れておく価値があります。
ただし、テクノロジ系だけを勉強すればいいわけではありません。基本情報は幅広いIT基礎を問う試験なので、マネジメントやストラテジも点数源になります。特に、プロジェクトマネジメント、システム監査、経営戦略、法務のような分野は、用語の意味を覚えることで得点しやすいです。苦手意識があっても、後回しにしすぎない方がいいです。
| 分野 | 優先度 | 勉強のコツ |
|---|---|---|
| テクノロジ系 | 高 | 参考書と問題演習を往復する |
| マネジメント系 | 中 | 用語と流れをセットで覚える |
| ストラテジ系 | 中 | 頻出用語を短期間で反復する |
最初のうちは、正答率にこだわりすぎなくて大丈夫です。科目Aは、解いて、間違えて、解説を読み、参考書に戻ることで伸びます。1周目で知らない用語が多いのは普通です。むしろ、間違えた問題を放置しないことが大切です。週ごとに苦手分野を1つだけ決めて、集中して復習する形にすると進めやすいです。
暗記分野は反復で拾う
基本情報技術者試験には、理解だけでなく暗記が必要な分野も多いです。たとえば、法務、会計、経営戦略、開発モデル、マネジメント用語、セキュリティ用語などは、初見だと似た言葉が多くて混乱しやすいです。ここで完璧な理解を求めすぎると時間がかかるので、まずは過去問で出る形に慣れることを優先します。
暗記分野は、一度で覚えようとしない方がいいです。1日で詰め込んでも、数日後には忘れてしまいます。短時間でいいので、何度も見ることが大切です。朝に10問、昼に用語確認、夜に間違い直しのように、生活の中に小さく分散させると続きやすくなります。
- 用語は一問一答で短く確認する
- 似た言葉は表にして違いを見る
- 間違えた問題だけ翌日に解き直す
- 週末に同じ分野をまとめて復習する
暗記分野では、ノート作りに時間をかけすぎないことも大切です。きれいなノートを作るより、間違えた用語だけをメモして何度も見返す方が得点に直結します。特にスマホで確認できる形にしておくと、通学や通勤の時間にも復習できます。基本情報は範囲が広いからこそ、完璧なノートより反復の回数がものを言います。
科目Bはトレースで伸ばす
科目Bでつまずく人の多くは、アルゴリズム問題を「読むだけ」で勉強しています。科目Bは、問題文を読んで理解するだけでなく、変数の値や処理の流れを自分で追う力が必要です。これがトレースです。擬似言語に慣れていない初心者ほど、紙やノートに変数を書き出して、1行ずつ動きを確認する練習が効きます。
最初は時間がかかっても大丈夫です。むしろ、最初から速く解こうとすると、問題文の条件を読み飛ばしやすくなります。配列、繰り返し、条件分岐、関数の戻り値など、処理の変化を丁寧に追うことが大切です。慣れてくると、どこに注目すべきかが分かり、解くスピードも上がります。
| 練習内容 | 目的 | 目安 |
|---|---|---|
| 変数表を書く | 値の変化を見失わない | 毎問 |
| 条件分岐に印をつける | 処理の分かれ目を確認する | 苦手問で実施 |
| 同じ問題を解き直す | 解き方を再現する | 翌日と1週間後 |
科目Bをさらに具体的に進めたい方は、基本情報の科目B対策で勉強順と合格ラインを解説した記事も確認してください。この記事では全体の勉強法として、科目Bを後回しにしないことを強くおすすめします。週に2〜3回でもいいので、1ヶ月目からアルゴリズム問題に触れておくと、後半の負担がかなり軽くなります。
失敗しやすい勉強法を避ける
基本情報技術者試験で失敗しやすい勉強法は、だいたい共通しています。参考書を読むだけ、過去問の答えを覚えるだけ、科目Bを直前まで放置する、苦手分野を見ないふりする。このあたりです。どれも一時的には勉強した気になりますが、本番で初見に近い問題が出ると対応しにくくなります。
特に危ないのは、科目Aの過去問で正答率が上がった段階で安心してしまうことです。科目Aは反復で伸びやすい一方、科目Bは読み方と考え方の練習が必要です。過去問の答えを覚えるだけでは、処理の流れを問われたときに手が止まります。科目Aと科目Bは同じ試験ですが、求められる勉強の質が違います。
- 参考書を読むだけで問題を解かない
- 正解した問題の解説を読まない
- 科目Bを試験直前まで始めない
- 苦手分野を後回しにし続ける
過去問で見たことがある問題だけ解ける状態は、合格ラインに届いているようで不安定です。間違えた理由を説明できるかまで確認しましょう。
もう一つの失敗は、勉強を細かく管理しすぎることです。完璧なスケジュールを作っても、1日崩れただけでやる気が落ちるなら逆効果です。基本情報の勉強は長期戦になりやすいので、毎日の達成度より週単位の前進を見た方が続きます。予定どおり進まなかった日は、翌日に全部取り返そうとせず、優先度の高い科目Bや間違い直しだけを残すのが現実的です。
基本情報の勉強法まとめ
基本情報技術者試験の勉強法は、難しい裏技よりも、順番を間違えないことが大切です。まず試験全体を把握し、科目Aで基礎を作り、早めに科目Bのトレース練習を始める。過去問は後半だけでなく序盤から混ぜる。教材は増やしすぎず、必要になったら足す。この流れを守るだけで、初心者でもかなり学習しやすくなります。
独学で進めるなら、最初に3ヶ月前後の計画を作りましょう。1ヶ月目は全体把握と科目Aの基礎、2ヶ月目は過去問反復と科目B演習、3ヶ月目は本番形式と弱点補強です。短期合格を狙う場合でも、この順番だけは崩さない方がいいです。科目Bを直前に回すほど、焦りが大きくなります。
- 試験概要を確認してから参考書に入る
- 初心者は200時間前後を目安にする
- 科目Aは過去問で頻出分野を固める
- 科目Bは1ヶ月目からトレース練習を始める
- 教材は目的が明確になってから増やす
基本情報は範囲が広い試験ですが、出題の型に慣れるほど学習は進めやすくなります。完璧に理解してから解くのではなく、解きながら理解を深める。この意識で進めると、独学でも合格までの道筋が見えてきます。


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