基本情報技術者試験の勉強ノートは、全範囲をきれいにまとめ直すために作る必要はありません。問題で止まった原因と、次にどう判断するかを残し、解き直しに使える形にしましょう。テキストへの書き込みで足りるなら、別のノートを増やさなくても構いません。
この記事では、ノートを作る場面の判断、計算問題の間違い記録、コーネル式の三つの欄を使う復習方法を紹介します。冊数や学習時間の割合を一律に決めず、自分が取り出して使える量から始めます。
基本情報の勉強ノートは間違いから作る

画像はノートのイメージです。必要な冊数や、特定の製品を指定するものではありません。
別のノートが必要な場面を見分ける
| 今の状態 | 残したい内容 | 記録方法の例 |
|---|---|---|
| テキストを見ればすぐ理解できる | 参照ページと短い注意点 | 教材への書き込み・付箋 |
| 同じ読み違いを繰り返す | 見落とした条件と確認する順番 | 間違いノート |
| 計算の途中でずれる | 条件・単位・途中式 | 計算用紙と要点メモ |
| 疑似言語の処理が追えない | 変数の更新前後と停止した行 | トレース表 |
「理解できない分野が何個あるか」だけでノートの要否は決まりません。記録した内容を次の演習で使えるかを基準にします。読み返しても長くて探せない場合は、清書を増やすより、質問と注意点を絞ってください。
間違いノートに書く基本の項目
- 問題の出典・番号・参照ページ
- 何を求める問題かを短く要約
- 自分の誤答と、正解へ至る理由
- 間違えた原因と次に確認すること
- 解き直した日と、説明できたかの結果
解説の全文を書き写す必要はありません。「知識不足」「単位の変換」「条件の読み落とし」「処理の追跡」など、どこで止まったかを区別します。答えの記号だけを残すと、選択肢が変わったときに判断できないため、理由まで書きましょう。
計算問題の記入例:稼働率
次はノートの書き方を示す自作例です。正常に稼働する平均時間MTBFが950時間、平均修復時間MTTRが50時間の単一システムについて、稼働率を求めるとします。数値は説明用で、実際の試験から引用した問題ではありません。
| 記録する欄 | 記入例 |
|---|---|
| 求めるもの | 稼働時間と修復時間の合計に対する、正常稼働時間の割合 |
| 自分の誤り | 950÷50としてしまった |
| 正しい式 | 950÷(950+50)=0.95=95% |
| 間違えた理由 | 分母を、稼働と修復を合わせた時間にしなかった |
| 次の確認 | 同じ時間単位か、分母が全体か、割合が0〜1の範囲か |
| 解き直し | 答えを隠し、式の分母を言葉で説明してから計算する |
公式名だけを覚えるより、自分が取り違えた部分が残る記録にします。計算後は、修復時間が増えたら稼働率が下がるか、といった向きも点検できます。計算の練習全体は基本情報の計算問題の学び方で確認してください。
コーネル式を基本情報の復習に使う

画像は三領域の構成を示す生成例です。左の青い欄が質問、右の広い白い欄が記録、下の黄色い欄が要約に当たります。原資料の寸法を厳密に再現した用紙ではありません。
左に問い、右に記録、下に要約を書く
コーネル大学のノート法資料は、左の質問・手掛かり欄、右の記録欄、下部の要約欄を設けています。左右を半分に分けるだけの形式ではありません。右側を紙で隠し、左の問いを見て自分の言葉で答える使い方も示されています。
| 欄 | 基本情報の計算例への応用 |
|---|---|
| 左:問い・手掛かり | 稼働率の分母には何を足す? |
| 右:記録 | 式と計算例、誤答した理由を書く |
| 下:要約 | 正常に稼働する時間を、稼働と修復を合わせた時間で割る |
この表は原資料を基本情報の復習へ応用した例で、大学が基本情報専用の方法として推奨しているという意味ではありません。まず右欄に自分の理解を記録し、あとで左欄の質問へ答え、最後に下欄で要点を確かめます。
科目Bは値の変化と根拠を残す
アルゴリズム問題では、最終結果だけでなく、初期値・繰返し回数・条件判定・変数の更新を表へ残します。処理を追い損ねた行を特定し、「更新前の値を使った」「配列の添字の開始位置を読み違えた」など原因を書き添えます。
一方、情報セキュリティの問題では、何を守るための対策か、問題文のどの条件が判断の根拠かを記録します。科目Bのノートをすべてコードの丸写しにする必要はありません。用語の定義を混同した場合は用語集と比較カードの使い方で補えます。
紙とデジタルは使う場面で選ぶ
| 方法 | 使いやすい場面 | 確認したいこと |
|---|---|---|
| 紙 | 途中式や図、処理の変化をすぐ書く | 問題番号・索引を残し、あとで探せるか |
| デジタル | 検索や追記、参照先のリンクをまとめる | 貼り付けただけにせず、説明を隠して答えられるか |
| 併用 | 演習は紙、残す要点は検索できる形へ | 同じ内容の清書に時間を使いすぎていないか |
「手書きなら必ず覚える」「タイピングは受動的」と方法だけで効果を決めるのは避けましょう。見た目の完成度より、取り出して説明する練習と解き直しに使えているかを点検してください。
復習日は決めても、間隔は結果で調整する
たとえば次の学習日の最初に前回の質問を解き、週末にまだ説明できない項目を見直す方法があります。これは予定の一例で、全員に最適な固定間隔ではありません。すぐ答えられた項目は間を空け、説明できなかった項目は教材で確認して早めに再挑戦します。
既存の演習先であるfe-kihon練習アプリを使う場合も、実際に利用できる問題や機能を画面で確認し、ノートの注意点を使って解き直しましょう。答えを見て分かった気になる状態と、隠して説明できる状態を分けることが大切です。
まとめ:ノートを作った後の行動まで決める
基本情報の勉強ノートは、間違えた原因と次の判断を残す道具です。必要な項目だけ書き、参照先へ戻れるようにします。コーネル式なら質問・記録・要約を分け、答えを隠して説明し、もう一度問題を解くところまでを一組にしてください。


コメント
コメント一覧 (1件)
[…] 記録は分からなかった点に絞ります。問題文や辞典の全文を大量に写すより、「どこと混同したか」「次は何で見分けるか」を残す方が見返しやすいです。詳しい記録の作り方は基本情報の勉強ノートの作り方で補えます。 […]